当院の透析センターにおける特徴
当院の透析センターは全ベッドに日機装社製のオンラインHDF対応のコンソールを導入しており、ほとんどの患者様がオンラインHDFをされています。透析システムは電子カルテと連動しており、透析以外の診療科を受診されてもリアルタイムに情報共有ができるため安心です。
透析センター概要
透析ベッド数 | 22床 |
---|---|
診療時間 | 月・水・金 AM8:30~13:00、PM1:30~22:00 火・木・土 AM8:30~13:00 |
透析センター長 | 羽柴 哲自 |
スタッフ | 医師:2名 看護師:7名 床工学技士:2名 |
透析センターについて
金沢西病院は地域における血液透析を必要とする患者様の受け入れや幅広い医療を目指して昭和55年に透析センターを開設いたしました。
地域の基幹病院としてはさまざまな合併症のある患者さまの透析が求められています。透析システムは電子カルテを連動しており透析以外の診療科を受診されてもタイムリーに情報共有が行えるため安心です。
外来・入院を問わず必要に応じた専門治療体制の中で透析治療を行なっています。
現在、全ベッドに日機装社製のオンラインHDF対応のコンソール多人数用監視装置21台と個人用装置1台を用いて約60名の慢性維持透析の患者様に透析治療を行っております。また透析時の感染症対策として個室1床を設けています。
お仕事をされていらっしゃる方のために月・水・金曜日は17時から22時までの夜間透析も行っており、当院では一般病棟、回復期リハビリ病棟、地域包括病棟、療養病棟で通院患者様のみならず、リハビリや介護が必要な長期入院患者様、旅行や出張などの臨時透析も随時対応し、広く受け入れております。
ご利用について
当院では、患者様の都合の良い時間を選んでいただけるように配慮いたします。
普段仕事をされている方が通院しやすいよう、夜間の部(17:00~)もございます。また、旅行や出張などの臨時透析も行っております。 お問い合わせについては、代表番号までお気軽にお問い合わせください。
血液浄化 on-lineHDFとは
まず、HDFとは、血液透析(HD)にろ過を加えた治療法です。血液透析濾過=HDFは腎臓により近い透析法です。HDFのなかでも、オフラインHDFとオンラインHDFという方法があります。 オフラインHDFは、補液バック(サブラットBSG等)に入った薬剤を補充液として使用するのでろ過するために足される補充液量は少なく、オンラインHDFは、透析液をそのまま補充液として使用するため、ろ過するために足される補充液量が多くなります。 そのため、オンラインHDFのほうがより多くのろ過をかけることができ、より多くの老廃物を取り除くことができるのです。以下に一般的に報告されていますオンラインHDFの治療効果を示します。
- 透析患者さんの予後(QOL クオリティオブライフ)を改善させ、長生きができる
- 心臓への負担が少なく、血圧の低い方に有効で、治療中の血圧が安定する
- 腎臓にもやさしいため、尿が出る期間が延長する。
- 炎症マーカーが減少して、酸化ストレスが改善する
- 貧血が改善する
- 栄養状態が良くなる
- いらいら足・皮膚のかゆみ改善等の治療効果がある
- 手根幹・アミロイドーシスの治療効果がある
血液浄化 On-lineHDF治療を行う上での当院の取り組み
透析液を補充液に使用していいのは、厳重な透析液の水質管理実施施設だけです。日々、透析液を使用していると、透析液は糖分や温度などで細菌・エンドトキシンという物質で汚染される可能性が出てきます。 しかし、オンラインHDFを行うためには、細菌やエンドトキシンを測定感度以下になるまで清浄化させなくてはいけません。 通常、エンドトキシンを防ぐエンドトキシン捕捉フィルター(CF)という機器を取り付けて対応しますが、当院では、フィルターなしでも検出感度以下を目指しており、実際そうなっており、透析液を作る段階(RO装置、A液溶解装置、B液溶解装置、各種配管)からの徹底した清浄化を行っています。当院では毎月、ROタンク・循環水・B溶解装置ライン・コンソールの全21台と配管末端のコンソールCFフィルター前から透析液を採取して、 透析医学会が定めています透析液水質管理基準の超純水透析液レベルを維持しております。